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「反中」議長の登場

富裕な投資家と結婚しており、下院議員の中では第7位の資産を有しているといわれる米国の女性議員、ナンシー・ペロシ議員(66)。ものすごい反中派ですね。民主党内でもばりばりの人権擁護派。ということは、日本の過去の戦争に関わる決議案で、たとえば靖国参拝問題や慰安婦問題でどう振る舞うかは安易に想像できるというものです。

共和党は親日で民主党は反日、というのは米議会をあまりにも単純に分析し過ぎですが、例えば、米国が経済中心に動いて、中国の言い分に沿って靖国問題に口を出したりすると、日米の相互不信は高まるでしょうね。共和党でさえ、今かなり中国寄りになってきてるような気がします。安倍首相、早期に米国へ行った方が賢明かもしれません。主張する外交をやっていかないと、日本は6か国協議のように蚊帳の外に置かれてしまうのではないでしょうか。このままでは、安倍外交の最重要課題である「拉致問題」も進展しません。

ナンシー・ペロシ議員(Sankei Web 2006/12/02)

米国議会下院の次期議長のナンシー・ペロシ議員が長年、中国政府を激しく非難してきたことが新下院の運営をどう変えて、米中関係にどう影響するかが注視されるようになった。ペロシ議員は中国当局の人権抑圧や大量破壊兵器の拡散を糾弾して、「米国議会でも最も過激な反中議員」と目されてきたため、中国側でも懸念が表明されているという。 1987年に初当選した民主党リベラル派のペロシ議員は89年の天安門事件のころから中国共産党政権の民主主義弾圧や国民の自由抑圧を激しく非難し、議員事務所に民主派が天安門広場に作った「自由の女神」像のレプリカや中国人の民主活動家たちの写真を飾っていることで知られる。
 91年9月に訪中したペロシ議員は天安門広場で中国の民主化を訴える横断幕を広げようとして警官に阻止され、中国政府から「反中の茶番」と断じられる一方、チベットの現状を「中国による占領」と呼んで、ダライ・ラマや台湾への支持さえ表明してきた。
 同議員は以来、中国政府首脳を「北京の殺戮(さつりく)者たち」とまで呼び、先代ブッシュ大統領が92年に当時の李鵬首相と会談した際は「米国大統領がなぜ殺戮者と握手するのか」と糾弾した。同議員は民主党のクリントン大統領に対しても97年10月の江沢民
国家主席(当時)をホワイトハウスに招いての国賓ディナー開催に抗議して、「国無しディナー」を主催し、「ブッシュ大統領は独裁者を甘やかせたが、クリントン大統領はその宣伝に努めた」と批判した。
 この間、ペロシ議員は下院の審議では中国の世界貿易機関(WTO)加盟の前提となる最恵国待遇付与の法案への反対や北京五輪の開催への反対など、中国糾弾の立場を一貫して保ってきた。

 今年4月、胡錦濤主席の訪米の際も、同議員は下院院内総務の肩書で米国大手紙に寄稿し、中国政府の民主主義やチベット住民の弾圧に加え、大量破壊兵器のパキスタンや北朝鮮、イランへの拡散や、人民元のレート操作や不公正貿易までを非難し、ブッシュ政権の対中政策を融和的すぎると批判した。同議員は同政権の対中政策標語の「ステークホルダー(利害関係者)」は「単なる希望の考え」と一蹴(いっしゅう)した。
 同議員のこうした言動は議会内外でも「ペロシ女史より中国糾弾の声が大きい議員はいない」(サンフランシスコ・クロニクル紙)という評価を定着させてきた。同議員のこうした「反中」姿勢は
人権への強い配慮に加え、選挙区サンフランシスコの中華街の中国系住民に共産党政権への反発が強いことも原因だという。
 AP通信などの報道によると、北京でも中国糾弾を長年、続けてきたペロシ議員が下院議長になることへの懸念が各方面で表明されている。
 同議員は下院議長になることが決まってから、中国について公式の場で目立った発言はしていないが、同議員の補佐官は米紙に「議員は議長になっても中国の人権や自由の弾圧に対する見解は変えないから、本会議での審議法案の選択では中国に対しタフな法案をこれまでの議長よりも優先させるかもしれない」と語った。来年1月からの新議会では
外交面ではイラク関連の審議が多くなるため、中国にどれほどの時間がさかれるかは不明だが、「反中」議長の登場はアジア案件の審議に関して下院の空気を変えることは確実といえそうだ。

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米国」カテゴリの記事

コメント

民主党は基本的に反日でしょう。
特に農業関係は、強引に来るでしょうね。
早い見極めが必要ですね。
日本は何時も民主党政権の時は無理難題を
突きつけられ、結われるがまま。
民主党も一枚岩でなくなっているので
今がチャンスです。
ミーシャさんの言われるように
アクションを起こすなら今ですね。
昔の政治家がサクラを送ったように
ドンと派手なパフォーマンスは出来ないのでしょうか。アメリカ国民のハートをギュッと
南米や中東など反米の機運が高まっていて
米国民も少し良い子になろうとしています。
民主党は必ず良い子をします。
そこに向けて政治も経済も一体化し
アメリカ友好キャンペーンを打つのです。
アメリカの認知率70%をカバーするには
30億あれば十分です。
大統領選挙を見極めて一気に使いましょう。

日本人はメディア戦略がヘタクソ・・・。
広告代理店グレイ社の友人が行ってました。


投稿: kju96 | 2006年12月19日 (火) 01時26分

kju96さん、今年もあと2週間足らずですね。この1年間、世界でも日本でもいろいろありました。

>南米や中東など反米の機運が高まっていて米国民も少し良い子になろうとしています。

世界は、英米の中枢における欧米中心主義者と多極主義者のせめぎ合いや化かし合いによって動いているのでしょうか? 最近は、世界の多極化傾向は、ますます拍車がかかっていますね。アメリカの上層部がなぜ、自分たちが世界の中心であり続ける「欧米中心主義」ではなく、あえて中国やロシア、インドなどに覇権を譲り渡す「多極主義」を選ぶのか・・・経済を最優先するということでしょか? ブレア首相もお手上げですね。

投稿: ミーシャ | 2006年12月19日 (火) 23時16分

今も中国はずるがしこく動いています。もし、北朝鮮が瓦解したら、おいしいところは中国が、大変な部分は日本や韓国がって構図になりそうです。もちろんロシアだって、朝鮮半島は欲しいでしょう。ロシアや中国が共産政権下でやったことは、どうしたらもっと明るみにでるのでしょうか。それにしても、赤化政策の規模の大きさには、驚きです。今頃「そうだったのか」なんて、わかるってのが、そもそもトロイ。マッ、今でもわからんやつも沢山いる。

投稿: 山口ももり | 2006年12月20日 (水) 09時44分

ももりさん、いらしゃいませー ☆m( _ _ )m☆
中国のアフリカ戦略など見てると、中国は国力を増強するために、着々と世界中で足場を固めていると思わざるを得ません。
アフリカ53ヶ国中、日本の大使館がある国は24ヶ国(中国は45ヶ国)です。鉱物資源が豊かで、国連で一票づつもって発言権を増しているアフリカ。貧困と紛争の大陸の安定は世界の安定にもつながります。
やっと最近、日本政府も外務省は、中国が外交攻勢を強めるアフリカでの外交基盤強化を目指して、3大使館新設が認められました。。「外交力強化」を掲げての強気の予算要求が奏功した形だそうです。

ただ、アフリカにとって中国は救世主なのかは疑問ですが。中国の進出によってアフリカの伝統的な原料商品が高騰し、その反面、加工品の価格は下落してしまったのだと言われてます。アフリカの工場や組み立てライン、そして道路や港湾の設備は十分ではなく、いくら人件費が安くても競争力は劣る。その結果、工業にではなく原料に対する投資がますます増加することになっているそうです。中国以外の国を参考にして、アフリカならではの産業を見つけ出さねばならないと指摘する専門家もいます。
小さなアメを与えて、搾取に近い利益を得ることがいつまでも続くことはないのですね。中国自身の市場開放、透明性の確保を進めなければいづれ亀裂を生じることになるのでしょう。

投稿: ミーシャ | 2006年12月21日 (木) 17時32分

昨夜、BSで中国の「言論の自由」がどのように圧迫されてきたかを扱ってきました。あの国に「言論の自由」を保障する憲法ってあったって??そもそも、中国の憲法って、一体どんなものか???一体、いつ出来て??ちっとも知りません。又、教えてください。

投稿: 山口ももり | 2006年12月22日 (金) 09時05分

ももりさん、こんにちは。
1949年の中華人民共和国成立後、4つの憲法が制定されてきました。憲法はすべての公民の基本的権利を保障していて、言論、出版、集会の自由を有すること、さらには宗教信仰の自由を有することなどが含まれています(苦笑)

でも、実際には例を挙げたら切りがないほど自由を弾圧されてますね。
最近では、中国当局が有力紙、中国青年報の付属週刊紙「冰点周刊」を停刊処分とした問題で、胡耀邦総書記時代の中国共産党の元幹部ら13人は、メディア規制を担当している党宣伝部について「言論の自由のはく奪だ」と激しく批判する共同声明を作成、イ ンターネットなどを通じて公表しました。このようなことは中国では日常茶飯事ですね。しかも、気にいらない言論を人民に気づかれないようにどうやって封じるか非常に考え抜かれています。
『他国(日本)の歴史認識を云々するのも良いが、自ら省みることも必要なのではないか?』という趣旨の論文を掲載した中国青年報の付属週刊誌『氷点週刊』・・・社会的な地位はもちろん、命がかかるかもしれないのにも関わらず、行動を起こした方々は勇気がありますね。今回の事件は中国国内で報道されてません。
日本政府は表立って支援できないにしても、朝日新聞など、こういう時に『中共の犬』という汚名を返上する絶好のチャンスだと思うのですが。

谷垣氏、加藤氏、山崎氏、二階氏、河野氏始めとする媚中派はこのような中国の何に魅力を感じているのでしょうかね?

投稿: ミーシャ | 2006年12月22日 (金) 17時20分

有難うございました。本当にもっともっと知らねば・・・と思いつつ・・段々活字離れ???活字中毒って言うくらい読むのは好きだったんですが・・ちょっと、耄碌しています。でも、ミーシャさんのブログでいつも考えさせられています。私のブログに紹介させていただきました。よろしく。

投稿: 山口ももり | 2006年12月23日 (土) 10時15分

ももりさん、こんばんは。
レスが遅くなり申し訳ありません。
クリスマスでモタノタしてました(苦笑) 

ももりさんのブログ、拝見させていただきました。ありがとうございます。感激です。

中国は、1949年の中華人民共和国成立後、1954年の憲法、1975年の憲法、1978年の憲法、「1982年に公布された現行の憲法」、と四つの憲法が制定されてきました。

また、「資本主義などは腐敗思想である」と決め付け、ここから総ての考えを展開しています。 話し合いで解決できると思っているとなかなか手ごわい国ですね。

投稿: ミーシャ | 2006年12月26日 (火) 02時43分

今、北朝鮮を開いての交渉は、6カ国の方の小田原評定で、まんまと時間を与えてしまってますよね。秀吉がやった「干ぼし」以外に手はないのかも??

投稿: 山口ももり | 2006年12月26日 (火) 13時54分

ももりさん、こちらにもコメントありがとうございます。
北朝鮮のミサイルが最初に発射されたのは1993年、細川政権のときでしたね。安全保障に関する法律が、この13年のあいだに10数本も通っているそうです・・・メディアが報じないのか、報じたとしてもわれわれが気付かなかっただけなのか。
このまま進展がなかったら、北朝鮮の方が困ることは確かですよね。「干ぼし」しかないですよね。でも、米国がアジアから手を引いてしまいつつありますから心配です。妙な譲歩をしないでほしいですね。

投稿: ミーシャ | 2006年12月28日 (木) 11時31分

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