人種差別
毛沢東が青年時代から日本の明治維新に高い関心を持っていたことは有名で、中学入学のため故郷を離れる際、父親に西郷隆盛の詩を贈っているそうです。日露戦争についても日本の勝利を歓迎したようです。日本と中国の国交正常化は1972年9月、田中角栄総理(当時)が中国を訪問したことで実現しましたが、その時、毛沢東は田中角栄に、日本と中国というアジアの黄色人種国家が、ソ連、アメリカ、それに欧州という白人の国々に対抗する戦略論を提示しました。毛沢東はアジア的な色合いの極めて強い人でもあったわけです。これは、白人の文明が大航海時代から帝国主義時代が終わるまでの時期、ほぼ一方的にこれを虐殺・征服してきたかを知るものなら理解できるものです。大英博物館は世界中から貴重な歴史遺産が集められた有意義な博物館ですが、これを称して強盗博物館と自嘲する声もあるほどです。また、麻薬の密輸という開戦理由にはイギリス本国の議会でも、野党であった後の首相ウィリアム・グラッドストンを中心に「こんな恥さらしな戦争はない」などと反対の声が強かった阿片戦争など、中国は白人によって酷い目にあっていました。
中国に限らず、アジア人、アフリカ系黒人、ネイティブアメリカ人(いわゆるアメリカインディアン)など、歴史上では白人が有色人種を差別したことが顕著です。奴隷あるいは家畜並みに扱われたこともありました。
さて、最近の米国の著名人の間で人種差別的発言が相次いでいるというニュースがありましたので、その記事と人種差別関連の記事を拾ってみました。
[米国]著名人の人種差別的発言、物議相次ぐ
livedoorニュース(提供:毎日新聞) 2007年04月12日
【ワシントン和田浩明】米国の著名人が人種差別的発言で物議をかもすケースが相次いでいる。共和党のギングリッチ元下院議長(63)は移民の使う外国語を「ゲットー(少数民族が居住するスラム街)の言葉」とけなしたと受け取れる発言をし、人気ラジオ司会者のドン・アイマス氏(66)は番組中に黒人の女子大生バスケットボール選手を「縮れ髪の売春婦」と呼んだ。両者とも釈明や謝罪に追われたが人種団体などの反発は強く、米国に根強く残る人種間の緊張関係が露呈した格好だ。
08年大統領選への出馬を検討しているとされるギングリッチ氏が問題発言を行ったのは先月末、ワシントンで開催された全米女性共和党員連盟の会合だった。移民の子弟らを対象に行われている英語と外国語での2カ国語教育を批判し、「繁栄の言語」である英語を集中教育すべきで、それ以外の「ゲットーで生きるための言語」は教えるべきでないと訴えた。
米国の移民の多くはスペイン語を話すヒスパニック系だけに、住民団体から「憎しみに満ちた発言」との批判が続出した。ギングリッチ氏はテレビなどで「米国で成功するための英語の必要性を強調しただけ」などと説明。今月4日には人気動画投稿サイト「ユーチューブ」に、英語とスペイン語で「言葉の選択が悪かった」などと釈明するビデオまで掲載した。
刺激的な発言で人気を集め全米70以上のラジオ局で番組が放送されているアイマス氏は4日、ラトガース大の黒人バスケ選手の試合に対するコメントで口を滑らした。
自らの番組で謝罪したうえ、9日には04年の米大統領民主党予備選に立候補した黒人運動指導者、アル・シャープトン師のラジオ番組に出演し「行き過ぎだった」と謝罪したが、黒人指導者や団体の怒りはすさまじく、降板を求める声はやまない。アイマス氏と契約するCBSラジオは同日、番組の2週間放送中止を決めた。
人種間の平等が建前の米国だが、雇用や収入、教育機会などで被差別感を抱く黒人やヒスパニック系住民は少なくない。米CNNテレビが昨年12月に行った世論調査では、米国での人種的偏見を「非常に深刻」「ある程度深刻」と答えた黒人は84%に達し、「被差別経験あり」との回答は51%だった。
「黒人と思って撃て」と訓練 独軍の映像に米で反発
共同通信 04月15日
人種差別 歴史事例 黄色人種のポジション
ウィキペディア
異人種に対する差別・偏見は一度強固な社会基盤を得ると払拭し難く、強い影響力を発する。このため、黄色人種が白人に習って黒人を偏見で見る傾向も生まれた。その一例として在米韓国人に広まった黒人蔑視が挙げられ、黒人新聞「マネー・トークス・ニューズ」は「記者は生まれてこのかた、韓国人ほど冷酷で愚劣で無分別で、しかも侮辱的で傲慢な人間に会ったことはない」とまで書き、同じく黒人新聞の「ザ・ロサンゼルス・センチネル」は韓国人の貪欲さ、働き過ぎ、社会的貢献ゼロ、黒人蔑視を手厳しく批判した。(但しこれらについてもやはり黒人側からの偏見混じりの意見であることには注意しなければいけない。)また黒人学生を対象に行ったある世論調査では、「韓国人は最も距離を置いた人種」との結果が出ている。 (『THIS IS 読売』(1992年8月号)「コリアンはなぜ嫌われたのかロス暴動と核疑惑の狭間」高浜 賛)
日本でも戦後の進駐軍との間に生まれた混血児達の中で、特に黒人との間に生まれた子供は黒ん坊などと呼ばれて差別の対象になったことがある。現在の日本でも微妙な黒人蔑視は存続していると見る声がある。
その一方で、黄色人種は白人社会との関係を築く上で武力で負けたり、実利のために「損して得取れ」と卑屈になる事すら辞さなかった民族もあった事から、白人社会からは卑屈で劣った人種だと思われながらも、確実に白人社会に食い込んでいった事もあり、一方的な搾取を受ける事態には至っていないケースが多い。しかしそれでも20世紀前半のアメリカやカナダでの日系移民の境遇をみると、黄禍論を背景とした排斥の動きがあったし、それが太平洋戦争の原因になったという主張もある。また戦中は枢軸国の中で日系人のみが強制収容所に入れられている。
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コメント
一番難しい問題かも知れませんね。
この間、スティビー・ワンダーがハッピー・バースディの曲はキング牧師の誕生日をメモリアルの作った曲と言っていました。世界中で歌われるこの曲が・・・と思い
アメリカの人種差別の深さを語っているように思います。
近年、アカデミー賞など黒人の受賞者は沢山出るようになりましたが、63年にシドニ・・ポワチエが受賞するまで39年間、82年ルイス・ゴゼットが受賞するまで20年間です。
最初の受賞は風と共に去りぬのハティ・マクダニエル
スカーレットに献身的に世話する黒人役です。
この当時、彼女はもっとも有名な歌手でしたが、彼女は一番苦労した黒人です。
そして黒人アーティストは苦労の連続です。
一番大好きな歌手ナットキング・コール、サミー・ディビス、サッチモ、D・エリントンなど・・・
その苦労は、半端ではありません。
涙が出て来ます。
今も、人種差別は続いています。日本人だって戦争の時は苦労しました。
アメリカの人種差別問題の映画、67年に「夜の大走査線」で作品賞を受賞、その時、主要な受賞の中に「招かざる客」も含まれています。
この年は、キング牧師が暗殺されて・・アカデミーでも黒人に気を使った受賞でした。
アメリカはこう言う国なのです。
アメリカも、イギリスもフランスも同じです。
この連中から日本のことをとやかく言われたくないですね。
投稿: kju96 | 2007年4月17日 (火) 15時40分
kju96さん、こんばんは。
スカーレットに献身的に世話する黒人役って、スカーレットの母エレンが実家からつれてきた黒人の侍女ですね。彼女が最初の受賞でしたか!
アメリカの映画やドラマでは、医師や弁護士や教授などの役に、黒人やアジア系の役者を当てるようにしたものが多いですね。日本ではあまりそういうことはない。
しかし、余談ですが、表面上のレディファーストとはうらはらに、米国のドメスティックバイオレンスは深刻ですね。このように、アメリカという国は光と影の部分が交互に私たちの目に飛び込んできます^^
人種差別というのは、どこの国にもあるものだと思います。有色人種の国にもあるのでしょう。日本人が、中国人や韓国人を差別するのは人種というより民族差別でしょうか。一方、中国の中華思想も大昔から周辺諸国を差別する思想ですね。日本は「邪馬台国」、「卑弥呼」、「狗奴国」などと呼ばれていました。だから日本は明治維新ごろから頑張って中国を見かえした?(苦笑) 欧州ではフランスが一番早くローマ帝国の植民地になって文化を吸収し、周辺諸国を蔑視しました。ドイツなど田舎者扱い(苦笑)。
何と言っても、白人の有色人種に対する差別が一番根強いものでしょうね。白人の優越意識。日本が白人の国だったら原爆を落とせたでしょうか? 東京裁判とニュルンベルク裁判の違いを見ても分かりますよね。
投稿: ミーシャ | 2007年4月17日 (火) 20時15分
時代精神っていうものがあって、それを、現代の目で見て批判するって事は・・・どうなんでしょう。当時の人が誰も悪と思わなかった事を悪だと言い出すと収集がつかなくなる。歴史を弾劾することは・・・・可能でしょうか。翻って現代、人間が、みんな尊い・・・という夢は・・・人道主義って言う理想と人ロ増加の矛盾をどうしますか???「ニシン」獲れすぎた時期は畑の肥料にしていました。今は???余りにも巨視的な見方あ・・・人間が地球にはびこりすぎたら・・・
投稿: 山口ももり | 2007年4月18日 (水) 18時14分
ももりさん、こんばんは。
>現代の目で見て批判するって事は・・・どうなんでしょう。
私もそう思います。
中韓から日本だけが悪者にされている先の戦争ですが、あの時代は欧米列強の帝国主義時代でした。食うか食われるかの時代・・・
また、対米戦争を始めたのは、陸軍謀本部でしょうか? 国民や新聞ではないでしょうか? 当時の国民や新聞はほとんど親軍的でしたね。新聞が「戦争反対」なんて書いたら国民の反発は強かった時代。だから、朝日も読売も毎日も戦争を煽りました。国民世論のほうが主導的に主戦論を持っており、陸軍参謀本部は新聞や国民がそうなので戦争に踏み切ったのではないでしょうか。多くの日本人は、戦犯と言われた人々や軍部に対して被害者意識を持っていますが、果たしてそうでしょうか? 日清・日露戦争もそうでしたが、自分たち国民にも煽った責任がありそうです。中国の周恩来が「日本人も被害者です」と言いましたが、そうではないと思います。
投稿: ミーシャ | 2007年4月18日 (水) 22時50分