カテゴリー「アジア」の8件の記事

チベットを黙殺する人々

昨日の朝鮮日報に、中国が国際社会の非難を顧みずにチベットを手離そうとしない理由が書かれていました。

中国の学界は、元の時代以来、「西蔵」(中国でチベットを指す言葉)は中国の一部で、唐、宋代以降に「蔵族」(チベット人)は正式に中国の「民族ファミリー」の一員になったと主張する。しかし、チベット人は「歴史的に中国とは漢族が住んでいた黄河流域の一部だけを指す言葉であり、チベットやモンゴルは伝統的な中国には含まれない」と見ている。双方はかつて対等な独立国家だった。

中国大陸を支配する宗教としてチベット仏教が奨励されていた
元代、清代についても、チベットは軍事的、政治的保護を受ける代わりに宗教的、思想的な支援を行った「対等な関係」と見るが、中国側は「冊封・朝貢関係」と解釈している(2008.3.19より抜粋)

ということは、元・明・清の時代に支配下におかれていた韓国は、最も今回のチベット問題を注視しなくてはならない国なのでしょう。韓国も中国の「民族ファミリー」の一員だったのですから。チベット以上に中国の支配下にあった韓国(チベットは明の支配下になく独立を維持)。しかし、韓国では政府が作った教科書以外を教科書と認めず、虚偽と捏造の反日教育をしてきましたから、韓国のマスコミも国民もチベット問題には冷淡です。よくわかってないのでしょうか。対岸の火事扱い。

中国の論理も滅茶苦茶です。現在の90%以上が漢民族という中国は、モンゴル人の王朝であった元の時代と、満州人の王朝であった清の時代には、支配される側の立場でした。その漢民族が元や清の時代を持ち出してチベットの支配を正当化するとは笑い話にもなりません。1959年に毛沢東がチベットを侵略するまで、漢民族がチベット人を統治したことはなかったのです。特に清の時代には、満州人独特の辮髪にしないだけで死刑になったほど。髪型だけで死刑にされた漢民族は奴隷状態だったことがうかがえます。中国の大義名分とは、こんな程度です。

昔から事大主義の韓国は、日本に対しては国を挙げて文句を言ってきますが、中国には大人しい。先の北京五輪の出場権を掛けたアジア予選「ハンドボール」問題では、中東の声として「韓国は、いつも文句ばかり言ってる」というのを聞きました。その韓国が、昔から中国には何も言えないで来たのは、中国と地続きだからです。それは誰もが認める理由です。日本だって中国と地続きだったら、今頃消滅していたかもしれません。だからといって史実を捏造することはありません。ロシアだって、1万人ほどのモンゴル兵に250年も支配されたこともありました。当時のロシアの農民は遊牧民族に「農奴」に落とされたのです。司馬遼太郎氏は、「ロシア人は動物のように暮らしていた」と表現。ロシアは9世紀末ごろに、やっと国家が誕生した若い国です(それまでは国をつくる余裕がなかったのでした)。9世紀と言えば、島国の日本では華やかな貴族文化が咲き誇っていた平安時代ね。日本は海に囲まれていて本当によかった。

一方、オーストラリアでは昨年、こんなことが!

南オーストラリア州を除いて、オーストラリア諸州は全て、流刑囚の労働力で建設された。流刑囚の移送は1868年まで続き、全部で約16万人が送り込まれた。その後一家に囚人の血が流れていることを恥じる時代が続いたが、現在ではむしろ誇りとされている。囚人としてであれ、看守としてであれ、第1回囚人移民船団でオーストラリアへ渡ってきた先祖を持つということは、メイフラワー号でボストンへ上陸した祖先を持つことに等しい名誉となったのだ。
   『THE NATIONAL GEOGRAPHIC TRAVELER オーストラリア』 より

中華思想とは、中国が世界の中心であり、その文化や思想が最も価値のあるものとし、漢民族以外の異民族の独自文化の価値を認めず、「化外の民」として教化の対象とみなす思想です。華夷思想ともいいます。周辺の異民族を、東夷(倭・朝鮮)とか、西戎(せいじゅう)とか、 北狄(ほくてき) 、南蛮などと呼びました。17世紀中期に、本来中華思想においては蛮族とされてきた女真(満州)族の清朝が明朝(漢民族)に代わって中原支配を確立させたことで、文明の担い手の定義が崩壊いしました。中共は儒教を強く否定し、公的イデオロギーにおいて中華思想は存在しません。毛沢東は中国は第三世界の一員であると述べていますね。

朝貢は、主に前近代の中国を中心とした貿易の形態で、中国の皇帝に対して周辺国の君主が貢物を捧げ、これに対して皇帝側が恩賜を与えるという形式。聖徳太子が「日出づるところの天子」が「日没するところの天子」にといって国書を送り、隋の煬帝を激怒させたという話がありますが、上記の朝鮮というのは、中国の属国の中でも当時の琉球やチベットよりも低い地位でした。国号「朝鮮」というのも、民王朝に選んでもらったり、清王朝が3年に1度の朝貢を求めたのに対して朝鮮側が1年に3度の朝貢を願い出たり。朝鮮が清に敗北した1636年から1881年までの244年間の間に、朝鮮から清への朝貢はなんと500回を超えるといいます。

天朝の朝賀の席では、千官が赤色の礼服を着ていたのに対し、 朝鮮の使臣だけは異色の丸首の衣。琉球の使臣は籠に乗って宮廷に入るのに対し、朝鮮の使臣は籠に乗ることを禁じられていたことが「渓陰漫筆」に書かれているそうです。そして、李朝時代の臣民は琉球以下の扱いを受けたと嘆いている(黄文雄『韓国は日本人が作った』徳間書店) 。日清戦争で日本が清に勝利し、やっと清は朝鮮が独立国であることを認めました(下関条約第一条)。が、それまでは朝鮮には、貨幣の鋳造権もなく、細かく定められた貢品以外に毎年、牛三千頭、馬三千頭、各地の美女三千人を選り抜き、清国に朝貢することが義務づけられていました。国内の事件は全て清の皇帝に報告しなければならない。 朝鮮国王は清の使節をソウル城門まで出迎えなければならない。現在ソウルの城門のあった場所には独立門というものが建てられましたが、昔その場所には迎恩門という門があり、それは「朝鮮王が9回頭を地面に叩きつけて擦りつけ、ひれ伏して清の使者を迎える」という屈辱的な隷属の象徴の門。この迎恩門で朝鮮の国王が土下座して出迎えたのは、中国の王ではなく中国の使者。朝鮮はそれほどまでに国家として下にみられていたようです。 朝鮮国王が宗主国の清国皇帝に奉呈した貢文に気に入らない言葉がたった一つあっただけで、朝鮮国王は銀1万両を罰金として払った上に、年貢への見返りを3年間停止するという厳しい処罰を受けています。

韓国だけでなく、日本でもプロ市民のように日頃「人権」「人権」と騒いでいる人々が、何も抗議行動もしないのがおかしいですね。ソ連が崩壊したさい、ソ連共産党の機密文書が公開され、小田実らの「ベ平連」や日本社会党にソ連から工作資金が流れていたことが判明しました。チベット問題を黙殺している人権団体や平和団体は、中共から工作資金でももらっているのか? 共産党や社民党の議員まで、チベットを黙殺する気か?

【正論】チベット騒乱 国際教養大学理事長・学長 中嶋嶺雄
 産経新聞 2008.3.20

周知のように中国は1950~51年、朝鮮戦争に世界の注目が集まっている中、「チベット解放」という名の侵攻と占領を行った。1965年以後は、チベット自治区として今日にいたっている。

チベット人はもちろん一貫してそれに抵抗してきた。そのピークが59年の「チベット動乱」である。しかし、中国の人民解放軍は徹底的な弾圧を加えた。富裕層や地主らを公衆の面前で銃殺に、あるいは生き埋めにし、僧侶を撲殺、焼殺するなどして、動乱を鎮圧したという。多くのチベット人が難民としてインドに逃れ、ダライ・ラマ14世もヒマラヤを越えての亡命を余儀なくされた。

折しも来る5月中旬には、胡錦濤主席の来日が予定されつつあり、いわゆる親中派の福田首相は、毒入りギョーザ事件東シナ海でのガス田開発の問題などの決着もないままに、日中平和友好条約締結30周年を記念して日中友好の大がかりな首脳会談を開こうとしている。

さて、中国をどこの国が攻めると考えるのか、中国の軍拡が止まりません。中国の軍事費が20年連続で毎年2ケタの伸びを示していることや、その不透明性が世界で問題になっています。実際には公表額の3倍とも言われています。中国は短距離弾道ミサイルはすでに500基が配備を完了しており、生物化学兵器、地雷の保有数は世界最多! 日本向けには核弾頭搭載(広島原爆の30倍)のものが24基も含まれているそうです。日本は中国の仮想敵国なんですね。かつて中国の李鵬首相がオーストラリアの首相と会見した時、「2020年には日本という国はこの地上から姿を消している。日本のことは考えなくても良い」と放言。日中両国の主張が対立する東シナ海ガス田問題に関する日中協議で、日本側が国際裁判所に結論を委ねることを提案したのに対し、中国政府高官が「裁判に訴えたら日本が勝つだろう」と指摘。国際法上は日本の主張の方に理があることを事実上認めていたことが分かりました。その上で高官は「(裁判で)日本に負けるわけにはいかない」と述べ、国際裁判手続きに入ることは強く拒否したといいます。近年の判例は、境界画定に中間線を採用してますからね。韓国も竹島問題では、国際裁判手続きに入ることは強く拒否。負けることが分かっているからです。語るに落ちた韓国と中国なのであります。私たちは、そのような国々がお隣に存在することを自覚しなければなりません。中川昭一・前政務調査会長がかつて「日本が中国の増える軍事費支出で、20年内に中国の一省に転落する危険がある」「2010年が過ぎれば非平和的方法を追求する可能性がある」「台湾が中国の完全な統治下に入ればその次は日本になる」と発言しましたね。チベットの現況、他人事ではありません。隣国で起きていることです。その隣国はヒトラ-のごとく膨張主義をとっています。米国に、太平洋を分割し米国がハワイ以東を、中国が同以西の海域を管理してはどうかと提案する国です。米国が東アジアの主導権を中国に譲りつつある今、中国がアジアの名実共に盟主となった時が危ない。中国は、世界の非常に多くの国と場所に、華僑という形でのナショナル・インタレストを持っていますしね。近い将来、日本も中国に呑み込まれていくのでしょうか? チベット問題は、台湾や日本や韓国など周辺諸国にとって重大な出来事です。

さて、韓国では昨年から、パチンコが禁止されたことをご存知ですか? パチンコは中毒性があり、依存者が増えると国力低下を招くというのが理由です。パチンコはアヘンか!? ところが、李明博(イ・ミョンバク)次期大統領(当時)が、2月21日に訪韓した民主党の小沢一郎代表ら一行と会談した際、在日本大韓民国民団の代表らが地方参政権を韓国人にも付与してほしいので小沢氏に会ったらお願いしてほしいと頼み、さらにパチンコ産業の規制が変わり、事業を行っている在日同胞らが苦境にあると聞いたことにも言及し、関心を持ってほしいと申し入れたそうです。自国で禁止したものを日本に住む同胞のために規制緩和しろと言ってます。小沢氏はパチンコ産業について、「帰国次第、民団側の話を聞いてみたい」と。なぜ、パチンコが韓国で禁止になったことを話題にしないのでしょうね~

中国も韓国も最近は、日本に「友好」という言葉で外交を展開しようとしてしますが、これは「反日」政策よりも手ごわいかもしれません。なぜなら、「日本の政治家は特に中国に弱い。日本の国会が「親中派はいくらでもいるが、親米派と言える議員はいない」(在日米軍筋)と言われる状況なんだそうです(産経新聞の阿比留記者ブログより)。どうして日本の政治家は中国共産党政府が好きなんでしょうか? 理解に苦しみます。国民感情を逆なでする、もはやKYですね。米国も酷いことする国ではありますが、中国よりはマシでしょ~ 特に、河野洋平・福田康夫・野田毅・二階俊博・加藤紘一・山崎拓・高村正彦氏など、まるで中国に弱みを握られているから中国の言いなりになっているのかと思うほどの親中派・・・中国の当局が日本に送り込んだ女性スパイはかなり多いそうですからね。一昨年の海上自衛隊の一等海曹が内部情報を持ち出したうえ中国に無断渡航していた事件(この自衛官も後に自殺)が思い出されます。福田政権になり、親中派と北朝鮮融和派が息を吹き返しました。左翼的メディアに煽られて安倍政権を潰したツケが徐々にまわってきてます。日本の政治家は与野党ともチベット問題を考え、語るべき。

昨日の日本経済新聞の社説には、「国民不在のあきれた与野党の迷走劇」という見出しで日銀総裁人事の件が書かれていましたが、「福田首相の無策と、小沢民主党の無責任な姿勢が、国民不在のあきれた迷走劇を生み出している。」と。全く、その通りです。

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日本の役割

北朝鮮は、核兵器と核開発能力を捨てるわけにはいかない。北に核があるから米国も交渉に応じ、韓国も従うのが現実です。たぶん、核を捨てようとすれば、軍の反発で金正日政権は持たないのではないでしょうか。米国は北朝鮮に融和策をとっています。北が核やミサイルをテログループに輸出さえしなければ、米国は核保有国としての立場を認めてあげるのでしょう。あまり露骨に認めると、東アジアの核ドミノにつながる可能性があり、中国は懸念し始めますが。

今、米朝は仲が良くなりつつありますね。米国は、この10月にも北をテロ支援国家指定の解除をしようという動きがあると言われています。これは、北が「対中牽制国家」に転じることになるわけです。今まで中国の属国と言われた北が、米国の立場に沿って動くほどの国になるのでしょうか。米朝の利害が一致し、逆に中国が最も嫌うシナリオになっていきます。では、日本も米国に倣って、北と親密になった方が良いのでしょうか? この「対中牽制国」という奇抜な売り込みは、西側が冷戦に勝った頃、1990年代初めに北から日米に非公式にあったようです。日本の主要敵は中国であるのだから、これをカードにした方が得であるというアイディアです。しかし、当時の中国は民主化に動いてましたし、北は崩壊する可能性が高かったため、米中とも耳を貸さなかったらしい。ただ、今は違う。中国の軍事的・経済的台頭に加えて、米国と覇権を争う姿勢。北の提案は、少なくとも米国にとって現実味を帯びてきたのかもしれません。思えば、北は冷戦の時代を、中国とソ連という大国の間で、そのようなしぶといやり方で生き抜いてきたわけで、実績があるのですね。北が手に入れたいのは体制維持と経済援助ですから、今後もしぶとく日米中韓を相手に翻弄し続けていくことでしょう。

中国も黙ってはいないでしょう。以前、田中角栄首相(当時)の日中国交回復の際、米国が「米国にとって行き過ぎた日中接近を食い止めた」ように、中国にとって行き過ぎた米朝接近は見過ごすわけにはいきません。韓国は、第一回南北首脳会談から米国の介入に嫌気をさし反米になり、今は中国寄りになっています。中国は日韓を味方に引き入れる算段ではないでしょうか。日本には中国に媚びる政治家や外務省チャイナスクールやマスコミが存在しますから、中国が日本に飴と鞭を駆使すれば簡単なのかもしれません。

北は、各国の「対話」を時間稼ぎに利用し、「援助」は核開発と独裁強化に利用し、日本もさんざん騙されてきました。どちらも北は成功してきました。これからは、核で援助を引き出し、現体制を強化していくことでしょう。核保有国で好戦的な国ほど、例え小国であっても勝てるみたいで、嫌な情勢です。イラクは核を持っていなかったから米国にやられたのですね。私は日本が核を保有することには反対です(経済的にも地勢的にもメリットがないと思いますので)。では、こんなしたたかな米中露朝に囲まれて、日本はどのような外交を展開していくのでしょう。戦後62年経ちましたが、今まで日本独自の外交なんてなかったのではないでしょうか。この間の平和は、米軍基地のお陰で保たれてきたようなものです。

米国の国力の退潮が、日本の行く末を変えていくのでしょうかね。一番の懸案は上海万博後の台湾有事。中国は台湾向けに配備ずみの短距離弾道ミサイルは800基を超え、毎年100基ほど増え続けています。圧倒的な軍事力の前に、台湾が戦う気力を喪失し、中国に屈服する道を選ぶのかもしれません。もし台湾が中国の一省になり、一方、日本で「一国二制度」を提案する民主党政権が誕生したなら、沖縄も気がついたら中国の一省になっていたなんてことになるかもしれません。尖閣諸島は、中国が1992年2月の領海法によって明白に中国領だと定義。中国の国際問題専門誌「世界知識」で2005年8月、「琉球王国が日本領土になったのは、日本の侵略の結果であり、第二次世界大戦後の米国からの返還も国際法上の根拠を欠き、『沖縄の主権の帰属』は未確定」と伝えました。
拉致問題も尖閣諸島・竹島・北方領土問題も、何ら解決されず、日本は米中露朝4国の間で、中国一辺倒の国になっているのではないかと懸念されます。


「沖縄の主権帰属は未確定」 中国誌に研究者論文
産経新聞 2005/08/01

(2005年8月)1日発売の中国誌「世界知識」は、沖縄が日本の領土になったのは琉球王国に対する侵略の結果であり、第2次世界大戦後の米国からの返還も国際法上の根拠を欠き「主権の帰属は未確定」とする研究者の論文を掲載した。

 筆者の北京大学歴史学部の徐勇教授は、江戸時代まで琉球は独立王国であり、日本側も対朝鮮と同様の「外交関係」を結んでいたと指摘。1879年に日本が琉球を廃止し沖縄県を設置した際も、清朝は承認しなかったとした上で、第2次大戦後米国はポツダム宣言に基づく権利のないまま沖縄を管理下に置いたと説明している。

 論文はさらに、台湾の学者の意見を引用する形で、1972年に米国が日本に沖縄を返還したのは「2国間の授受であり、第2次大戦の連合国各国が共同で認めたものではない」として、「琉球の地位は未確定」と結論づけている。(共同)



下記は安倍首相のインド訪問をけなす朝日新聞の社説です。今までになく中国に媚びた記事になっています。被爆国の日本は、インドに言うべき事を言えとお説教。中国にも言えない日本政府がインドに言うわけがありません(苦笑) 中国と親しい朝日が言って下さい。そして、「日本にとって中国が持つ重みは、インドとは比べものにならない」と言うなら、日本にとって米国が持つ重みは、中国とは比べものになりません。

首相の訪印―価値観外交のすれ違い
朝日新聞[社説] 2007年08月24日

米国とインド、それに豪州。自由と民主主義という価値観を共有するこれらの国と連携して事に当たる。それが安倍首相が唱える価値観外交である。

 首相にとって、インド訪問はその実践と言えるものだった。だが、価値観を共にする相手であっても、国益の違いを乗り越えるのは容易でないことを思い知らされたのではないか。

 「自然界に畏(おそ)れを抱く点にかけて、日本人とインド人には共通の何かがあると思わないではいられません」

 安倍首相はインド国会での演説でこう述べ、自らが提唱する「美しい星50」への賛同を求めた。地球の温暖化を防ぐため、温室効果ガスの排出を2050年までに今の半分に減らす構想である。

 温暖化防止が世界共通の課題であることには、インドも異論はない。シン首相は京都議定書後の枠組み作りへの参加を「真剣に考慮する」と応じた。

 ただし、インドにとっては経済をさらに成長させて貧困層を減らすことが、温暖化防止と並ぶ重要課題である、と付け加えることも忘れなかった。

 いま温室効果ガスの削減義務のないインドのような途上国に、今後どのような義務を負ってもらうのか。具体策に踏み込もうとすれば、難しい交渉になることを予感させる会談でもあった。

 国益の違いをさらに強く印象づけたのは、米印の核協定問題である。

 インドは核不拡散条約に未加盟のまま核実験を強行した。ところが、米国は査察を条件に民生用の原子力技術や核燃料を提供する協定に合意した。フランスやロシアも追随し、インドを核不拡散の例外扱いにする動きが広がっている。

 首脳会談でインド側は米印協定への支持を求めた。これに対し、安倍首相は「唯一の被爆国として核不拡散体制への影響を注意深く検討する」と述べるにとどまり、態度を保留した。

 理解しがたい対応である。被爆国の首相がこんなあいまいな態度を取っていいはずがない。大切な友人であっても、言うべきことは言う。核不拡散問題では譲歩できない、と明確に伝える。それが日本の役割ではないか。

 そもそも安倍首相の価値観外交は、中国包囲という色彩を帯びている。

 03年度以降、インドは中国に代わって円借款の最大の受け取り国になった。価値観外交の展開に伴って、援助額はさらに膨らんだ。

 しかし、日本にとって中国が持つ重みは、インドとは比べものにならない。在留邦人でみれば、中国が10万人を上回るのに対し、インドは2000人ほどだ。相互依存の度合いが全く異なるのだ。

 中国を牽制するテコにインドを使うような外交は見透かされる。インドにしても中国との交流を深めており、利用されることに甘んじるような国ではない。

 価値観を声高に唱えるような一本調子の外交は考え直した方がいい。

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河野洋平衆院議長の非礼なふるまい

日本の加害責任強調 全国戦没者追悼式で衆参両院議長
産経新聞 2007/08/15

15日に開かれた全国戦没者追悼式では、衆参両院議長から、先の大戦における日本の加害責任を強調する発言が相次いだ。 河野洋平衆院議長は「日本軍の一部による非人道的な行為によって人権を侵害され、今もなお苦しんでいる方々に、心からなる謝罪とお見舞いの気持ちを申しあげたい」と述べた。慰安婦問題が念頭にあるとみられる。また、「(私たちは)海外での武力行使を自ら禁じた、日本国憲法に象徴される新しいレジームを選択し今日まで歩んできた」と指摘。「戦後レジームからの脱却」を掲げる安倍晋三首相を皮肉った。 一方、江田五月参院議長は「先の大戦では、わが国の侵略行為と植民地支配により、アジア諸国をはじめとする多くの人々に多大な苦しみを与えた」とあいさつした。

TBSの「朝ズバッ」で、コメンテーターの人に産経新聞の名物記者と言われた阿比留瑠比(あびる るい)さん、彼のブログ「国を憂い、われとわが身を甘やかすの記」で、終戦の日に東京・北の丸公園で開かれた全国戦没者追悼式での河野洋平衆院議長のあいさつ文を読みました。まさに、先の大戦での日本の加害責任を強調し、戦没者遺族に説教するような内容と、安倍首相の「戦後レジームからの脱却」を皮肉るような「新しいレジーム」という言葉を使用しました。阿比留さんは、「こんな人を3権の長として奉っているわが国の不幸に今更ながらに気分が暗くなります。」と嘆いています。


阿比留瑠比さんのブログ「国を憂い、われとわが身を甘やかすの記」

[全国戦没者追悼式での河野洋平衆院議長のあいさつ文より一部抜粋]

わが国の軍靴に踏みにじられ、戦火に巻き込まれたアジア近隣諸国の方々にとっても、あるいは真珠湾攻撃以降、わが国と戦って生命を落とされた連合国軍将兵にとっても同じ悲しみであることを私たちは胸に刻まなければなりません。また私は、日本軍の一部による非人道的な行為によって人権を侵害され、心身に深い傷を負い、今もなお苦しんでおられる方々に、心からなる謝罪とお見舞いの気持ちを申し上げたいと思います。
私たち日本国民が、62年前のあまりに大きな犠牲を前にして誓ったのは「決して過ちを繰り返さない」ということでした。そのために、私たち一人一人が自らの生き方を自由に決められるような社会を目ざし、また、海外での武力行使を自ら禁じた、「日本国憲法」に象徴される新しいレジームを選択して今日まで歩んでまいりました。


河野氏は、広島の原爆慰霊碑の碑文と同じ言葉で、日本国民は「過ちを繰り返さない」と述べています。いみじくもパール判事が言い得た言葉はこうです。

「この《過ちは繰返さぬ》という過ちは誰の行為をさしているのか。もちろん、日本人が日本人に謝っていることは明らかだ。それがどんな過ちなのか、わたくしは疑う。ここに祀ってあるのは原爆犠牲者の霊であり、その原爆を落した者は日本人でないことは明瞭である。落した者が責任の所在を明らかにして《二度と再びこの過ちは犯さぬ》というならうなずける。
 この過ちが、もし太平洋戦争を意味しているというなら、これまた日本の責任ではない。その戦争の種は西欧諸国が東洋侵略のために蒔いたものであることも明瞭だ。さらにアメリカは、ABCD包囲陣をつくり、日本を経済封鎖し、石油禁輸まで行って挑発した上、ハルノートを突きつけてきた。アメリカこそ開戦の責任者である。」


一方、江田五月参院議長の追悼の辞には、「先の大戦では、わが国の侵略行為と植民地支配により、アジア諸国をはじめとする多くの人々に多大な苦しみと悲しみを与えました。」という言葉があったそうです。江田氏は、北朝鮮の拉致実行犯、シン・グァンス元死刑囚の釈放嘆願書に署名した人ですね。江田氏といい、河野氏といい、社民党の議員としか思えません。ただ、安倍首相の追悼の辞にも「とりわけアジア諸国・・・」の台詞が出てきますし、安倍首相も村山談話と河野談話を踏襲していますから反論できませんね。追悼の辞が、もはや特定アジア等に聞かせるためのものになっているみたいで、むなしいです。阿比留氏によりますと、「安倍首相があいまい戦術を取っているのは、拉致問題前進について中国の協力を得るためだと聞いています。」ということですが。

日韓併合は、当時の国際社会の主要メンバーがみな事前に承諾し、米英のマスコミさえも大賛成したのでした。朝鮮日報(2006/10/31 )にも書かれていますように、米国大統領セオドア・ルーズベルトは周囲に次のような書簡を送っています。
「わたしは日本が韓国を手に入れるところを見たい。日本はロシアに対する歯止めの役割を果たすことになり、これまでの態度を見ても日本にはそうなる資格がある」、 「韓国はこれまで自分を守るためにこぶしを振り上げることすらできていない。友情とは、ギブアンドテイクが成り立たなければならない。」
今の時代感覚で当時のことを語ると、欧米列強は日本以上の侵略行為をしていました。当時の世界情勢を抜きにして日本だけが悪かったような史観は認められません。日本は不法に満州に入ったわけではありません(ポーツマス条約)。
野党のみならず、自民党内にも河野氏のように歴史を直視せず、日本を貶める議員がいることに憤りを感じます。特に今、むなしい気持ちです。

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シーレーン防衛で一番重要な位置にある台湾

「共産党宣言」のなかの一句に、「プロレタリアは祖国を持たない」というのがあります。マルクスの着眼点は、プロレタリアの超国家性(国際性)にあったようです。反日的日本人たちは「亡国」を目指してるのではないでしょうか。日本なんて無くなってしまった方が良いと。あるいは、ほんとに小さな小さな目立たない国家が良いと(それはあり得ないのですが…侵略されちゃいますから)。また、彼らは、大国に侵略されても庶民は今の中国の人民のように結構幸せに暮らしていけるんだとか思っているようです。今の日本よりはずっと良いと思ってる。日本の江戸時代の庶民だって、結構幸せに暮らしていたとか言います。彼らは「国を売り渡す恐怖」に気づかねばならないのですが。民主党の憲法案には、中国や半島からの大量移民を奨励し、特定国への「日本の国家主権」を委譲する構想があります。「人権」といえば聞こえは良いのですが、日本人のための人権ではなさそうです。戦争をするまでもなく、日本は次第に「日本人」のものではなくなり、そして、その延長線上において、中華支配を許す土壌を作る、そんなふうにも読めます。

さて、コラムニストの勝谷誠彦氏の「勝谷誠彦の××な日々。」 の中でこう書いています。抜粋ですが。

イスラエルや中東のニュースを見ていて、あなたはいつもどこか遠い星の出来事のように思っていませんでしたか? 今や私たちこそがイスラエルになったんですよ。イスラエルは周囲すべてを敵意をもった国に囲まれています。日本も、北朝鮮のみならず韓国、中国といういわば潜在的な敵国に囲まれている。そしてその中の二つが核を持っているわけです。どこがイスラエルと違う状況なのでしょう。そう。イスラエルよりも実は危険な立場にいる日本。どうして核を持つという論議をしないでおれましょうや。いやおれない(反語・笑)。 加藤紘一さんはこう言った。「国際的に波紋を呼ぶ。自衛隊にはかなりの力がある。そこに核を持つ構想があるとなると、北朝鮮の核保有よりショッキングだ」。 でもね、この発言はいただけませんよ。カルト国家の狂人独裁者が振り回している核と、戦後60年間一発の弾も撃たず、輸出すらしてこなかった平和国家の与党政調会長が核武装の「論議を始める」ことに言及したことを同列にするとは、世界中から頭の中身を疑われますよ。もっとも、この加藤発言で、誰がいちばん日本の核武装を嫌がっているかがわかります。中国ですね。加藤さんは時に中国政府の代弁人ですから。 日本が核武装すると、台湾もすぐに追随するだろう。すると、台湾侵略は難しくなるわけで、中共政府としては嫌なわけです。もっと言うなら、中共の内部文書では、日本もやがて併呑していこうという思惑はミエミエですから、そのことも難しくなる。 そうだとわかると、ますますやりたくなりますね、核武装。わははは。 すぐにこうした反発が出るのでわかるように、口三味線の核武装だけでも、相当なインパクトと抑止力があるんですよ。 イスラエルは核を持っていると公言していません。でも世界中がそう思っている。思われていることで、充分に抑止力になっているんです。だから、日本国も論議を始めることで、その前段階的な効果がある。 準備を怠らないことです。確かに、今の核不拡散条約(NPT)のもとで核武装するなら、北朝鮮やイラクになってしまう。しかし、NPTそのものがどこまでもつかわからないわけです。それぞれが勝手に核武装する時代が来るかもしれない。 帰納的に考えるならば、核の拡散は更につづき、やがて「一家に一台」じゃないや「一国に一個は核」の時代がやってくるという結論になりませんか?それを人類の叡知だとか愛だとかで「人間の腐り」でも作って阻止できるならやっていただきたいが、あなたたちは一度も成功したことがないじゃないですか。

中国の戦略的な意図を知るべし
≪前原発言に足りないもの≫
【正論】中国軍事研究者・平松茂雄・産経新聞


 前原誠司民主党代表の米国と中国における発言が「中国脅威論」として問題になった。前原氏の発言をここで詳論することは避けるが、近年の中国の軍事力増強とそれを可能にしている軍事支出の増加の現実を指摘した。具体的には近年急速に現実となってきている東アジア周辺海域における中国の海洋活動、とくに南シナ海のシーレーンへの影響に関心を向け、米国で「現実的脅威」、中国で「日本国民は脅威と感じている」と率直に述べた。
 前原氏が持論とはいえ、民主党代表として、わが国にとって最も重要な「友好国家である」米国と中国で発言したことに敬意を表したい。だが、発言ではシーレーンのカナメの位置にある台湾の重要性について、何も言及されていないことに歯がゆさを覚える。

 中国の軍事力構築の目的は戦略的には米国だが、戦術的には台湾にある。中国は建国以来、米国に届く水爆弾頭搭載大陸間弾道ミサイル(ICBM)の保有を最大の国家目標に掲げ、国家の総力をあげてその開発に集中してきた。核兵器を頂点とする米国の世界支配体制に挑戦することが目的である。

 そして近年成功した有人宇宙船打ち上げによって、中国の目的はようやく達成されようとしている。

≪避けがたい軍事統一行動≫

 中国はそれほど遠くない将来、北京オリンピックと上海万博が終わった二〇一〇年代になると、台湾の軍事統一を断行する可能性が大きい。その場合、米国が台湾を軍事支援するならば、中国はワシントンやニューヨーク、あるいはロサンゼルスを核攻撃すると威嚇して、米国の台湾軍事支援を断念させるだろう。

 あるいは横須賀の米海軍基地から空母が出航したり、沖縄の米軍基地から攻撃機が出撃すれば、東京を核攻撃すると威嚇して、わが政府に手を引かせるであろう。そうなると間違いなく、わが国はパニックになる。

 昨年、中国軍の最高教育機関である国防大学の幹部が、米国が台湾に軍事介入するならば、中国は米国に数百発の核兵器で攻撃すると発言した。この発言に対して、中国軍の跳ね上がりの軍人の発言との見方があったようだが、見当違いもはなはだしい。彼の発言は少なくとも中共政権の総意である。

 中国は建国以来五十年間営々として米国に届く核兵器を開発してきたのだ。何のための米国に届く核兵器開発なのか。繰り返すが、米国を台湾から手を引かせるためである。それは五八年の金門砲撃以来の悲願である。それがようやく完成したのに、使わないとどうしていえるのか。使うために、攻撃すると威嚇して手を引かせるために作ってきたのだ。

≪目を向ける方向違う日本≫

 ではそこまでして台湾を軍事統一する目的は何か。それは東アジアに占める台湾の戦略的地政的位置にある。地図を見れば分かるように、台湾は東アジアの中枢を占める位置にある。

 台湾を支配するものは、南シナ海とその周辺の東南アジア諸国に影響力を行使することができる。南シナ海はバシー海峡で太平洋、マラッカ海峡でインド洋に繋がっており、中東と東アジア諸国を結ぶシーレーンが通っている。このシーレーンは米海軍により守られてきたが、台湾が中国に統一されると、中国はシーレーンを「人質」にとることができるようになる。

 さらに台湾は太平洋に面しているから、台湾を支配下に治めた中国は、これまでのように沖縄本島と宮古島の間の海域、台湾とフィリピンの間のバシー海峡を通ることなく、太平洋に直接出ることができる。二十世紀末までに中国の周辺海域での海洋活動は基本的に終わり、中国の関心は西太平洋あるいはインド洋に広がってきている。

 日本、台湾、フィリピン、カリマンタン島(ボルネオ)にいたる第一列島線が中国の強い影響下に入れば、朝鮮半島はおのずから中国の影響下に入る。

 こうした中国の海洋活動をみれば、中国の関心がどこにあるか分かるだろう。わが国では朝鮮半島や北朝鮮の動向に過敏に反応するが、肝心の台湾にはほとんど無関心である。前原氏の今回の発言も残念ながら台湾について何も触れていない。シーレーン防衛で一番重要な位置にあるのが台湾である。

 台湾を抜きにしてシーレーンはもとより東アジアの安全を語っても意味がない。わが国の政府もマスコミも国民も台湾にもっと関心を持つ必要がある。
 

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新たな東アジア戦略

底辺の広い日本の漫画・小説市場は、ますます大きな威力を発揮しているため、韓国の専門家は現在の状況では韓国大衆文化コンテンツの「日本偏向」は深まる一方だとみているようです。しかし、盧泰愚大統領がいかに反日政策を行っても、学校で反日教育授業を行っても、国民同士は韓流&日流とやらで仲良く文化交流をし理解を深め合っているわけです。結構なことではありませんか。

ところで、今月初め、ワシントンで日米両国の外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会が開かれました。いわゆる「2プラス2」と呼ばれるこの会談は、日米の安全保障問題を扱うもっとも重要な会議。久間防衛相は閣僚会談の席上、米国のゲーツ国防長官の前でなぜ日本にF22型戦闘機が必要なのかを説明するプレゼンテーションを行いました! 第5世代のステルス型戦闘機であるF22は、あまりに高性能であるため、日本がこれを保有することになれば北東アジアの軍事的均衡が崩れてしまうと指摘されていますね。F22型戦闘機はもともと、海外への輸出が米国の法律で禁止されている戦略兵器の一種ですから、米国は日本の要請を拒否しましたが、米国はすでにF22型戦闘機を10機ほど日本に飛ばして性能確認を行っていますから、いずれは売ってくれるのでしょう。

米国は今回の会談で日本にミサイル防衛網の構築を促すとともに、米日でミサイル関連情報を共有することを約束するなど、両国の同盟を一段と強固なものへと変化させています。両国が急ピッチで「軍事共同化」を進めているのでしょうか。最近こうした軍事協力にオーストラリアが積極的に加わる方針を見せたことで、太平洋を囲む巨大な三角同盟が形成されてきています。日米両国はここへインドを加えることで、太平洋とインド洋全体に広がる戦略上の新たな枠組みを構築しようとしています。 これは、今世紀、世界の覇権をめぐって米国と張り合う存在になる中国が原因の防衛網ですね。

米国の共和党のローラバッハ議員は中国について「米国が過去20年間にわたって利益を追い求めながら技術を移転し、投資し続けたことでできあがったフランケンシュタインのような存在」と称しました。

この 東アジア戦略に、韓国は入ってません。韓国は今月、米国、日本、スペイン、ノルウェーに次いで5番目のイージス艦保有国となりますが、イージス・システムの目と耳である軍事衛星からの情報提供(データ・リンク・システム)に関しては米国は韓国への提供に同意しなかったようです。米韓同盟の弱体化が影響しているものとみられています。また、イージス艦保有の目的について日本を含めた周辺国への抑止力と局地紛争への対応と分析する専門家もいます。韓国にとって中国と北朝鮮同様、日本は仮想敵国ですか・・・。それでは、この東アジア戦略に入れるわけがありません。

一方、ウォン高に直面する韓国経済は、企業利益が3年連続で減少。韓国は、米国の巨大な貿易赤字と日中の巨大な貿易黒字に代表される世界的な経常収支の不均衡を懸念してます。「大国同士の争いのとばっちりで、韓国だけが世界経済の不均衡解消という重荷を一身に背負わされた格好」と評する韓国の元経済官僚もいるそうです。最近、日米中、そしてEUが為替問題をめぐり相互に貸し借りをする姿を見て、韓国は為替問題の被害者に転落した格好だと感じているようです。ちょうど北東アジア問題をめぐる日米中3カ国の協議が、当事者である韓国を排除したまま朝鮮半島問題が話し合われているのではないかという不安に似ているのでしょうか?

徴兵制の韓国 軍隊内いじめ自殺が年400人
産経デジタルのニュース・ブログポータルサイト イザ  2007.05.13

■本末転倒、兵役逃れ目的の不正採用も横行

 先月末、韓国陸軍の兵士(22)が山のなかで遺書を残して首つり自殺した。原因は調査中だが、韓国メディアによれば遺書には軍隊内のいじめや暴力が訴えられていた。徴兵制の韓国では近年、軍生活の問題や不適応から自殺や事件が社会問題になっている。

 兵士は入隊わずか半年。今春から家族や先輩に軍隊内のいじめを訴えていた。自殺前に遺書を発見した部隊長がこれを黙殺していた疑惑も出ている。昨夏には部隊内の暴力を苦に兵士(20)が先輩兵士2人を小銃で撃って脱走後、本人も自殺する事件も起きた。韓国国防部(省)は軍内の事件事故を通常は公開していないが、韓国KBSテレビによると軍隊の死者は1960年代以降、年間約1000人に上り、うち30~40%が自殺とされる。
 特に近年、経済的に恵まれた生活と南北融和の教育を受けてきた韓国の若者たちは、北朝鮮との対峙(たいじ)に備える軍隊生活に動機を見いだしにくくなっている。一方で部隊内の暴力行為やいじめが問題となっており、若者の軍生活不適応と規律の乱れの相互関係が指摘されているのだ。

 また、兵役忌避疑惑も増えている。韓国の徴兵制には「兵役特例制度」として産業機能要員制というのがあって、特殊な能力を生かして一定期間、防衛産業などで勤務することで兵役とみなされる。1973年から始まった制度だが、政府から指定された企業側が要員の選択権を持っているため、入隊したくない“兵役忌避”の不正採用疑惑が絶えない。

 現在も検察当局が6企業を捜査中で、不正に産業機能要員となった疑惑を受けている20人のなかには有名歌手グループ出身の芸能人2人、実業団のサッカー選手9人が含まれており、捜査の行方が注目されている。

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アジア諸国の本音

安倍首相の登場に対し、同じアジアでも中国と朝鮮半島以外は安全保障面での積極性や民主主義の主張を歓迎する諸国が多いとする考察が、米国でこのところ増えてきました。特に東南アジアでは拡大する中国のパワーとの均衡を安倍政権に期待する向きが多いといいます。
米国人が「中国のプロパガンダ」と「帝国主義の過去を忘れる西欧」の傾向に気をつけるべきだと日本に忠告するのが興味深い。西欧の歴史は拷問の歴史であるとも言われ、殺戮・掠奪の歴史でもあります。
アフリカ諸国が未だに紛争が絶えないのも西欧の植民政策、奴隷制度が少なからず影響しています。米国も先住民(インディアン)に殺戮・掠奪を繰り返して奪った大陸です。死傷者は数千万人と言われます。また、アフリカの人々を奴隷船に乗せて連れてきて家畜並みに扱いました。彼らを牛や馬のように売買しました。人類史上最大の悪行と言える帝国主義を西欧は封印してしまったのでしょうか。キリスト教の宗教観とはこの程度のものなのでしょうか。
西欧の植民地政策は一方的な搾取が当たり前で、日本のように先住民に教育や施しなどしません。帝国主義は本来イギリスで出来上がった考えです。産業革命以後のイギリスはつくった製品を他所に売らなければ食べて生けない産業国でした。そこで市場を開拓しました。その方法は穏やかではなく、軍艦を持って行って開拓しました。中国にまでやって来て、アヘン戦争を起こすという具合です。これがイギリスの帝国主義です。イギリスは儲かったのです。ところが日本はタオル生地をやっとつくれる程度の資本主義のレベルでした。韓国を併合して何になるのか、そんなことさえ考える能力を持っていませんでした。日本は儲からない帝国主義でした。貧乏でしたが、アジアの数多くの国で、教育を施しインフラ整備をし軍隊教育を行い、のちの独立の礎になりました。
祖国防衛のための日露戦争と違って満州事変は侵略だったと思いますが、西欧のアジアに対する侵略のすさまじさに日本は必死に抵抗した面も大いに考慮すべきかと思います。時代がアジアにとって最も悲惨なものであったことを考えなくてはならない。西欧の植民地にされなかったのはタイと日本だけなのです。日本が韓国を併合していなかったら、ロシアが南下してくると考えるのが当時の当たり前の考えであり、すぐ隣にロシアがやってくるわけです。これに恐怖を抱かない日本人はいなかったのではないでしょうか。だから、日本は併合した韓国に搾取などしなかったのです。また、当時の韓国は日本の市場にはならないほど疲弊してました。西欧式の悪行(奴隷と植民地)とは異なりました。

以下、産経新聞より抜粋。
●「イエスといえる日本=われわれは安倍首相のナショナリズムを歓迎すべきだ」(論文のタイトル)
● 「安倍氏のナショナリズムは米国でもなじみの深い自由主義ナショナリズムであり、 アジア全体にプラスの効果を発揮する」

● 「中国周辺の中小国に新たな自信を与える」
「(日本の歴史問題について)中国は自国民数千万の死に責任を負うべきなのに、反日の合唱を続け、歴史を日本を孤立させるための外交武器に利用している。米国政府がその中国の策略を読んで、日本が『普通の国家』になることを支援すべきだ」
(雑誌「ウィークリー・スタンダード」10月上旬最新号/米国ブッシュ政権に近い大手研究機関「AEI」のダン・ブルーメンソール、ギャリー・シュミット両研究員が発表した論文)

●「アジアは外向的な日本を歓迎する」(論文のタイトル)
●「安倍首相の登場に対し中国と南北朝鮮だけは『ナショナリズムの再興』などとして警戒しているが、他のアジア諸国は安倍氏が日本の戦後の制約を除去して、地域的、世界的により積極的な役割を果たす展望を歓迎している」
●「核武装した中国の力が増し、米国の覇権が侵食されるアジアの現況では日本はパワーの均衡をもたらす」
●「(日本の「歴史問題」について)
中国のプロパガンダと帝国主義の過去を忘れる西欧の傾向に気をつけるべきだ。インドネシアのスカルノやミャンマーのアウン・サンなどアジアの民族主義のヒーローはみな日本軍と協力したのだ」
「アジアのほとんどの国は日本の通常戦力の強化を中国との均衡という意味で実は歓迎しているし、中国の経済進出よりも日本の投資を望んでいる」
(インターナショナル・ヘラルド・トリビューン米国版/10月上旬 評論家フィリップ・ボウリング氏の論文)

●「東アジアの安全保障でのより積極的な役割を中国との均衡という点で歓迎する」
●「日本の防衛庁を防衛省に昇格させ、『普通の国』となることを望む」
●「米国との同盟関係を保ちながらも自主防衛能力を高める日本を望む」

(ワシントンの専門家の多くが重視したインドネシアのユウォノ・スダルソノ国防相のロイター通信との会見)


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東アジアでドミノ現象?

チャップリンは名作「殺人狂時代」(1947)のなかで、「一人殺せば殺人者で、百万人殺せば英雄だ! 殺人数によって神聖化させられる」と述べ、いかなる戦争をも批難しました。戦争というと、私はこの言葉がいつも思い出されます。


毎日新聞より
北朝鮮の核実験予告声明を受け米国では、実験が行われると東アジアの安全保障環境が激変し、日本が核武装するのではとの懸念が表面化している。ワシントン・ポストなど米主要紙が相次いで社説で言及したほか、国務省高官は毎日新聞の取材に対し、東アジアで核武装論議のが起きることに警戒感を示した。

 ポスト紙は5日付社説で、北朝鮮が核実験に踏み切った場合「東アジアの地域安全保障を変化させ、その帰結として日本は核兵器保有を選択するかもしれない」と指摘した。ニューヨーク・タイムズ紙も6日付の社説で「警戒すべきシナリオがある。日本や台湾、韓国が自分たちも核が必要だと考え始めることだ」と主張した。

 国務省高官は「北朝鮮が核実験を行えば、東アジアの安全保障のルールは一変する。日本や台湾で核武装論議が始まる可能性がある」と語った。

 米国では以前から「日本核武装論」がくすぶっている。米情報機関は、日本が決断すれば1年以内で核保有が可能だと分析している、とされる。

 その一方で「日本核武装論」には、中国が北朝鮮への圧力を強めることへの期待も込められている。核実験が実施されると日本で防衛力を強化する議論に拍車がかかるとみられ、日米同盟の軍事的存在感が高まることを望まない中国にとっては好ましくない事態となるからだ。


日本では今、北朝鮮の核実験に恐怖の念を抱いているばかりですが、米国や中国では、このことによって日本が核を持つことを懸念している人もいるわけです。いえ、日本にも核を持つべきとの意見を述べる人もいますね。
人類が核を持ったことによって戦争抑止力になっていると考える人、世界から核を廃絶したい人、さまざまですが、韓国の中央日報紙が12日に発表した世論調査によると、北朝鮮の核実験宣言への対応として韓国も独自の核兵器プログラムを開始すべきとの考えが広がっています。調査では、韓国が核武装を目指すべきとする回答者が全体の65%に達しました。韓国政府の融和政策が失敗に終わったとの回答も同様の割合で、経済や人道面での協力を通じた対北朝鮮融和政策を改めるべきとの回答は、全体の75%を上回りました。

国連安全保障理事会は、制裁の根拠となる国連憲章第7章をどこまで盛り込むかで協議は難航しています。協議では、制裁の根拠となる国連憲章第7章の扱いが焦点となっています。軍事的措置の可能性を記した42条を含む第7章全体を入れたいアメリカや日本などと、経済制裁について定めた41条のみに限定したい中国の間で、意見は平行線をたどっています。
連日の衆院予算委員会でも、船舶の臨検を行うことの危険について議論がありました。
ところでその衆院予算委員会、田中真紀子氏が登場しようが、菅直人代表代行あるいは岡田元代表が登場しようが、民主党の質問や責め方には冴えがなく決め手に欠ける。真紀子氏は客寄せパンダとしては価値はまだあるのかもしれませんが、作戦負けです。安倍首相に、金正日の長男、金正男が東京ディズニーランドを見たくて密入国してきた時に、無罪放免して「帰国させたのは当時の田中真紀子外務大臣だ」って逆襲されちゃいましたね。拉致被害者の家族をも以前怒らせちゃったことがある真紀子氏、何を言っても虚しい。菅氏はいつから55年体制の化石みたいになってしまったのでしょう。いくらでも緊急に糺す問題があるであろうに、安倍首相の歴史認識に関するものばかりに終始しました。結局、菅氏の身のないパフォーマンスで終わりました。
唯一、枝野幸男氏のみが弁舌が冴え内容も充実していました。枝野氏はグレーゾーン金利をめぐる貸金業規制法改正問題について追求し、障害者自立支援法に関して熱弁をふるいました。
対イラン(
アザデガン油田開発にかかる我が国の権益を無効にされた問題)や対ロシア(サハリン2問題や、ロシア国境警備隊に「第31吉進丸」乗組員が射殺、拿捕され、漁船も没収された問題など)、もっと急を要する問題に触れるべきです。与党の批判ばかりするだけでは共産党と社民党と同じです。具体的な代案を出さないから、自民党以上の政治が出来ないと思われるのです。
昨日の参議院代表として質問に立った枡添要一氏の質疑は大変分かり易く、内容も良かったと思います。

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アジア外交

本日9月20日、自民党の第21代総裁に、自民党史上最年少の安倍官房長官が選出されました。
安倍新総裁の人事が注目されますが、個人的には主用ポストには麻生太郎さんや中川秀直さん、石破.茂さん、塩崎恭久さん、石原伸晃さん、町村信孝さん、与謝野馨さんの起用を切望してます。谷垣さんには何も期待をしていません(旧体制に戻るのは嫌だ・・)。

テレビ、新聞の報道に偏ったものがあり、新総理大臣になる安倍官房長官が今後多くの批判にさらされることが懸念されます。すでに、それは始まっていますが。

しかし、例えば靖国論争をみていてもお分かりのように、いわゆる「A級戦犯」が靖国神社に合祀された事が明らかになったのが、1979年4月19日。その2日後の21日に時の大平首相が参拝していますが、中韓からの反発は無かったのです。それどころかこの年の12月に大平首相は訪中し、華国鋒首相、鄧小平副首相から熱烈歓迎を受けています。
以後、鈴木、中曽根首相も参拝を繰り返してきましたが、同様に中韓からの反発はなかったのです。
様子が変わったのが85年の中曽根首相の公式参拝からです。
この変節は、我が国の世論の右傾化に危機感を感じていた朝日新聞が焚きつけたそうです。朝日新聞の記者が中国へご注進に及んだ!
下記のサイトの解説(動画)参照。

http://www.youtube.com/watch?v=KT-Dj8agc4Y

このように、報道が信じられなくなると、私たち国民は多少右寄りの方が正常に戻るのではないかとさえ思えてきます(笑)

また、日本が中韓の言うままに永久に謝罪し、その罪を永久に償い続けない限りアジアから孤立するなどと、しつこく危機感を煽ぎながら報道してますが、下記のような事実があります。

[7か国世論調査]「アジアで高まる日本への期待」
 東南アジアやインドでは、台頭する中国への関心が強まる一方で、日本への信頼度や期待感も確実に高まっている――。
 読売新聞社が韓国日報社、ギャラップ・グループと共同で行った「アジア7か国世論調査」の結果は、日本の底力を映し出す興味深い内容となった。
 調査は日韓両国に加えインドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、インドで行われた。アジアの複数国での同時世論調査は1995年、96年に続き3回目、10年ぶりとなる。
 去10年の最大の変化である中国の台頭ぶりは世論調査にも鮮明に表れた。
 中国に「良い印象」を持つ人はマレーシア、タイ、インドネシアで8割を超えた。「中国の発展が自国経済に与える影響」では、日韓を除くすべての国で「プラス」と見る人が多数を占めた。政治、経済の両面で中国との関係強化が進んでいる証しだろう。
 来の中国の影響力拡大も、自明と受け止められつつある。「今後、経済力も含めて、アジア地域に最も影響力を持つ国や地域」では、マレーシア、タイ、ベトナムなどが中国を筆頭にあげた。
 中国の台頭」と対の形で「日本の退潮」が指摘されるようになって久しい。今回の調査では、日本人の6割が「日本のアジアでの影響力は弱まっている」と自己診断を下した。
 ところが、今回の世論調査で明らかになったのは、「退潮」ではなく、日本のアジア外交の基盤の厚さである。
 本の影響力については、日本を除き「強まっている」が多数を占めた。「日本がアジアの一員として積極的な役割を果たしている」との評価も、「大いに」「多少は」を合わせると、東南アジア各国はほぼ9割に達し、96年調査より6~18ポイント増えた。インドも8割に達した。
 日本への信頼度も、韓国を除く各国で「信頼できる」が、高率で並んだ。
 国家建設や経済発展への協力といった日本が長年積み重ねてきた努力が、この地域の親日感情の土壌になっている、との認識が定着しつつある。
 さらに、中国の台頭によって、経済を軸に密接な関係を築いてきた日本の役割の大きさや重要さを、各国が再認識する動きも出ている。
 低い自己評価とは逆である。経済以外にも、テロや海賊対策、災害救助や感染症問題など、日本のリーダーシップに期待する分野は広がっている。
 日本が積極的なアジア外交を展開する下地は、整いつつある。それを裏付けたのが今回の世論調査である。(2006年9月14日1時28分  新聞

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